地方への単身赴任は周辺環境が命のワケ

例えば都心から地方へ単身赴任が決まった際、物件選びには非常に慎重にならなければなりません。
都心やその隣県に引っ越しをするような考えでは、現地に実際赴任したときに想像以上のギャップが発生するかもしれません。

交通アクセスがとても不便

東京都や大阪府などの都心は、あくまでも例外だということを覚えておきましょう。
あそこまでたくさんの路線が張っていて、どこでも乗り換えられるというのは日本でも数えるほどのエリアに限られます。

 

通常は一つの駅に一本か多くても二本の路線しか通っていないことを認識してください。
例えば東京の隣神奈川県は大都会横浜があり、東京に続く第二の都会と言われています。

 

しかし、神奈川県の中心に位置する大和駅は横浜に繋がる相鉄線と、江ノ島や新宿に繋がる小田急線の二本しか走っていません。
また、横浜から相鉄線で一本で行ける海老名市は国内最大規模のパーキングエリアがあることで知られていますが、同時に走っている小田急線はともかく、相模線は単線です。

 

このように、東京の隣県である神奈川県でさえ横浜以外はローカル線なのです。
もし地方に行くようであれば、これ以上の交通アクセスの悪さを覚悟しなければならないでしょう。

賑わいを見せているのは商店街

例えば渋谷であればカラオケ、ボーリング、ゲームセンター、コンビニ、ショッピングセンターとあらゆる商業施設が揃っています。
しかし、地方に行けば行くほど、その活気もなくなり、開店しているのかどうかも分からないお店が軒を連ねています。
そんな中で活気を見せているのが商店街です。

 

都心に住んでいると馴染みにくいかもしれませんが、吉祥寺や高円寺の駅前商店街のような装いを想像してみてください。
地方エリアに住んでいる住民は、その商店街ですべて用を済ませます。
そして、往々にしてそれだけなのです。

 

吉祥寺が人気なのは、商店街と同時に洒落た喫茶店、レストラン、娯楽施設が整っているからです。
しかし、地方にはそこまで望むことはできません。

 

周辺環境が命

以上のことから、地方への単身赴任が決まった際は、何はともあれ周辺環境で物件を決めましょう。
都心で物件を決めるときのような、「何かしらあるだろう」という考えは非常に危険です。
より豊かで充実な赴任生活をおくる際、地方に行けば行くほど周辺環境に気遣う必要があります。

 

人の心理として、いままでの生活水準を上げることには喜びを得て、すぐに適応することができますが、生活水準を下げることに関しては臆病になり、なかなか適応することができません。
適応できない生活が続くと、精神的なストレスが溜まる原因となります。

 

仲介業者に条件を細かく提示しよう

物件を探す際は、不動産仲介業者に依頼することになるかと思いますが、地方赴任の場合は、とにかく細かく条件を提示してください。
「近くに深夜営業のコンビニ、もしくはスーパーがある」、「居酒屋、カラオケが徒歩圏内」、「駅まで徒歩圏内」、「通勤先まで1時間圏内」など、詳細な条件を提示することが大切です。

 

地方でも探せばそのような物件はあります。もちろん家賃はそのエリアの中では最も高い部類に入る物件になるかと思いますが、地方の家賃は都心と比べると驚くほど安いので、きっと許容圏内でしょう。

 

このように、地方への単身赴任が決まったら、周辺環境を大事にして物件選びを行いましょう。
会社から帰ってきても、どこにも行くところがない。せっかくの休日だが、遊びに行くところがない。このような事態にならないためにも、エリア情報を事前に調べておくことが肝要です。